業務改革リーダーの心得

オフィスの現場で業務改革に取り組むリーダー達へ、壁を乗り越えてゆくためのノウハウや心得をお伝えします。

業務改革をじっくり進めてはならない理由

業務改善に必要なのは、持続する意思です。他方、業務改革に必要なのは、突破する決意です。

 

突破するためには勢いが必要です。いったん着手したら、岩盤を突き破るまで、一気呵成に突き進むことが何よりも重要です。業務改善でも勢いは有用です。しかし、必須なのは持続する意思です。持続しない勢いであれば、ない方がマシです。

 

他方で、業務改革ではいったん完遂してしまえば持続は必要ありません。変えてしまえば勝ちなので、その後に倒れようが休もうが構わない。勢いがすべてなのです。これは精神論ではなく、物理的な戦術的として必要だからです。時間が経つと、以下のような現象が起きてきます。

 

1.時間が経つと、抵抗者が反対理由を見つけだします。傍観者は不安に駆られてきます。業務改革にとって状況は不利にこそなれ有利になることは、通常ありません。(稀に時間がかかっているうちに外部の状況が変化して有利になることはありますが、あくまで例外です。)

 

2.業務改革では、突破する一点について、誰よりも詳細な知識・情報を一時的に掴む必要があります。しかし、せっかく把握した情報も、いったん頭から離れると急速に忘れてしまいます。これを取り戻すには苦労がいるうえ、鍵となる一点を忘れてしまえば、改革そのものがとん挫しかねないことになってしまいます。

 

3.忘れるのは自分だけではありません。せっかく説得しかけてきた相手も論点を忘れてしまうのです。このため、再度説明・調整を繰り返すことが必要になるので、組織として非常に無駄が多いのです。改革リーダーの立場、評価も有利に変化することはないでしょう。

 

いったん手をつけた改革は何があっても一気呵成に、断固たる決意をもって完遂しましょう。

 

新しい政策を断行する場合は、人々に批判する隙を与えないよう、矢継ぎ早に行うべきである(マキャベリ

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