業務改革リーダーの心得

オフィスの現場で業務改革に取り組むリーダー達へ、壁を乗り越えてゆくためのノウハウや心得をお伝えします。

業務改革リーダーが誰かに敵意を抱いてはならない理由

業務改革リーダーは、人との対立を恐れては、何も成し遂げられない。

ときに激しく意見がぶつかることもある。

しかし、決して誰かに「敵意」を抱いてはならない。

 

「敵」とみなすということは、相手の存在や価値を否定することを意味する。

その結果、何が起きるか。

 

・敵意は必ず相手に伝わる。

 いったん敵意が伝播すれば、建設的な議論は成り立たなくなる。

 対立の中からこそ、見えてくるがある本当の解決策も、

 いったん敵対してしまえば闇に葬り去られてしまう。

・感情をむき出しにした死闘に囚われる結果、本来であれば業務改革に向けられた

 はずの膨大なエネルギーを浪費してしまう。

・仮に闘いに勝ったとしても、負けた側は怨みを忘れず、足を引っ張り続ける。

 誰かを決定的に打ち負かすことは大きな代償を伴う。

 

では、どうすれば敵意から自由でいられるか。以下の3点を守ることである。

 

⒈自分にも、相手にも素直になること

自分の考えは曲げずに、率直に、すぐに伝えること。言いたいことを溜め込むと

思考が歪んでくるし、得られたはずのフィードバックを得る機会を失う。

逆に、相手の主張の一部にでも理があれば、勇気を出し、虚栄心を捨て、

妥当な部分を受け入れること。自分のアイデアをブラッシュアップできる上、

相手の胸襟を開くことにもなり、メリットは計り知れない。

 

⒉絶対に相手の悪口を口にしないこと

表でも陰でも、決して誰かの悪口を口にしないこと。

口にした瞬間、相手との意思疎通の扉を閉ざしてしまうことになる。

また、いったん人に伝われば、その悪口は一人歩きしてしまう。

 

⒊相手の存在価値を認めること

どんな人間にも必ず何らかの存在価値がある。相手がもたらしている

マイナス面はいったん傍に置き、一つでいいのでプラスを見つけること。

それだけで、随分客観的に相手を見られるようになる。

存在価値を一つでも認めた瞬間、その相手は殲滅すべき敵ではなくなる。

 

業務改革リーダーたるもの、己の心の中に、一人の敵も作ってはならない。

© 2015 by JKE